「ようこそ」という言葉をこれほど頻繁に口にする国は他にありません。そしてエジプト人がその言葉を口にするたび、それは本心からの歓迎です。悠久の歴史を持つ古代エジプト文明が人々を魅了し続ける一方で、現代のエジプト人も同じように驚くべき存在です。
ケナを発見
ケナの隠された宝、魔法の湖を発見してみませんか?
上エジプト、ケナ県にある歴史的なケフトの中心地。現在のケフトが佇むその地には、長い間隠された魅力的な秘密が存在していました——「魔法の湖」です。この魔法のような湖は、何世代にもわたって語り継がれ、周囲に神秘的な雰囲気を漂わせてきました。その奥深い物語を辿りながら、私たちはこの湖に隠された魅力を解き明かしていきます。
鳥の魔法の終焉
15世紀の歴史家エル・マクリージが描写するその湖は、あまりにも魅惑的で空を舞う鳥たちを引き寄せ、湖の深みへと誘い込むものでした。その鳥たちは降り立つと、不可思議で魔法のような最期を迎えるのです。
水面下の宝庫
かつてこの神秘的な湖が存在した土地は、現在フランスの考古学チームが発掘を行う場所となっています。15年前に始まったこの探求は、現在、ケナにおけるフランス古代遺跡探査団の責任者であるローラ・バンタルシ氏の指揮のもと進められています。ケフトの町は、上エジプトにおける最も重要な遺跡の一つとしてその姿を現しています。
歴史の潮流に飲み込まれた町
ケフトの輝かしい歴史には試練もありました。プトレマイオス朝とローマ帝国との争いに巻き込まれ、その多くの壮大な記念碑が破壊されてしまったのです。
繁栄へのゲートウェイ:ケフトの経済的役割
全盛期のケフトは、エジプト人にとって重要な経済拠点として繁栄しました。ナイル川と紅海を最短距離で結ぶ港湾が位置しており、古代エジプトの人々にとって豊かさへの象徴的な存在だったのです。
神聖なる響き:ミンの神殿と女神イシス
ローラ・バンタルシ氏が指揮する発掘作業では、歴史的な遺物の宝庫が明らかにされました。発見された中には、プトレマイオス4世時代にさかのぼる、先王朝時代の豊穣の神ミンの神殿の遺跡が含まれています。また、ケナのダンデラにあるハトホル神殿に似た産室も明らかにされ、さらに女神イシスを讃える多くの碑文が見つかりました。
神秘的な守護者:王カフティムの遺産
伝説をさらに掘り下げると、鳥を動けなくさせる力を持つとされる魅惑的な湖を創り上げたのは、預言者ノアにさかのぼる血筋を持つカフティム王の子孫、カフティム王だったことがわかります。このカフティム王の後継者であるカフティイ王は、この心惹かれる湖の近くにミン神殿を建設しました。
地元の伝説によれば、暗い髪を持つ女性が神殿の守護者として立っていると言われています。彼女は月明かりの下、赤ん坊を腕に抱きながら神殿を見守っていると語られています。
神話と現実:イシスとホルスの伝説
モハラム・カマル氏の著書「Athar El-Faraana Fi Hayatna」によれば、ケフト(またの名をケブトゥス)は、肥沃の神ミン、そして神聖なるイシスとその子ホルスを含む神聖な三位一体を信仰する中心地だったとされています。この神殿の謎めいた守護者が、イシスと彼女の愛する息子ホルスを崇拝する民間伝承と結びついている可能性は十分に考えられます。
消えゆく魔法の湖
かつて魔法の湖と呼ばれたその場所は、残念ながら今や歴史の一部として姿を消しました。現在では、イブン・アビー・ターリス路地にある学校と小さな市場に囲まれた広い空き地がその跡地となっています。しかし、ケフトの魔法はその伝説と豊かな歴史の中に生き続けており、時を超えて人々を魅了し続ける街の証としてその存在感を示しています。
作成日:2020年3月18日
更新日:2025年3月23日