「ようこそ」という言葉をこれほど頻繁に口にする国は他にありません。そしてエジプト人がその言葉を口にするたび、それは本心からの歓迎です。悠久の歴史を持つ古代エジプト文明が人々を魅了し続ける一方で、現代のエジプト人も同じように驚くべき存在です。
歴史のポータル
ファラフラオアシス:過去のこだま
ファラフラオアシスは、エジプトの西部砂漠に輝く宝石で、その周囲の砂と同じくらい古代で神秘的な物語を秘めています。古代には「タ・イフト」として知られ、ファラオ時代の文献、例えば第5王朝の官僚の称号や、ケティ王時代の「雄弁な農民」の物語にその名が登場し、興味をそそります。この謎めいたオアシスは、ラメセス2世の時代にはルクソール神殿においてデーツや鉱物の源として認識され、メレンプタ王の治世にはリビア軍によって占拠されたという記録がカルナック神殿の碑文に記されています。
伝説と神話の場所
エドフ神殿に記録された「七つのオアシス」の中で三番目に位置するファラフラは、その限られた考古学的痕跡を超えた伝説に包まれています。その一つの伝説では、ファラフラがペルシャ王カンビュセスの軍隊の神秘的な消失と結びつけられています。ヘロドトスによって語られたこの話では、5万人の軍が、テーベからシワへ向かう途中の砂嵐で跡形もなく消えたとされ、この事件は何世紀にもわたり魅力と探求心をかき立てています。
ローマの足跡と中世の威厳
ファラフラには、ほとんどがローマ時代に遡る考古学的遺跡が点在しています。この地域にはかつて要塞が存在し、古代のキャラバンルート沿いの見張り番として機能していました。ほとんどのローマ遺跡は、オアシスの現在の首都であるカスル・エル・ファラフラ周辺に集まっています。カスルは砂漠を見下ろす要塞で、ローマ時代の基礎の上に建てられ、中世時代に125室以上に拡張されたと考えられています。1950年代の雨による損傷があったものの、部分的に住民がいる復活のシンボルとして今も存在しています。
埋もれた秘密とキリスト教の隠者生活
近くには古代の墓地があり、岩を掘った墓がいくつか、後に初期キリスト教の隠者たちの住居となり、砂漠にほとんど飲み込まれています。エジプトの著名な考古学者アフメド・ファフリーは、カスル・エル・ファラフラから約12kmの場所にあるアイン・ベサイを重要な遺跡として取り上げており、そこにはローマ時代の墓地と石灰岩のチャペルがその宝物として存在しています。
ホワイトデザートの魅力
ファラフラは現在、北東に広がる息を呑むようなホワイトデザートで名高い場所となっています。これは、非現実的な風景が広がる保護地域です。サファリ探検者はしばしば、ローマ・ビザンチン時代の湧水であるアイン・ハドラを訪れ、ヤシの木と古代の陶器の破片が過ぎ去った時代の物語を語ります。この湧水は、かつてローマ時代の集落地であった美しいアイン・エル・ワディの一部であり、そのフィールドは現在、歴史の遺物となっています。
古代文明の痕跡
さらに進むと、ワディ・アブ・ハニスではローマ時代の泥レンガの構造物の遺跡が明らかになり、70km北にある隠された谷、ワディ・エル・オベイドでは先史時代の痕跡が現れます。イタリア・エジプトの共同調査隊は、紀元前8千年紀の新石器時代の村の証拠を発掘し、リビア砂漠の最初の牧畜民の生活を垣間見ることができました。
作成日:2020年3月18日
更新日:2025年8月30日
ファラフラ オアシス 旅行ガイド

